マニュアル実行 2023.12.15

2023シーズンの竹束投入!支流レベルなら雑魚は増やせる!(多分)

今年も竹束を武茂川の淵に投入しました。 色々バタバタしていて、今年は河川管理者へ竹束の占用許可、テグスの一時使用許可の申請が遅くなりました。
しかし、竹束を投入する前からなぜか淵には雑魚がいっぱい!!
わかりますか?写真中央を良く見てください。黒っぽくなっているところはすべて…
  そう、魚なんです。
竹束をまだ投入していないのにも関わらず、実は帰巣本能的なものでもあるんじゃないかと思うくらい今年も集まてきました。
 
この写真を撮影したのが11月22日。
この翌日、カワウの飛来が確認され、群れの大きさが半分くらいに小さくなりました…やってしまった…

  なんとなく思ったことはカワウが来ると食害!って真っ先に思い浮かびますが、カワウが来るとこの時期の魚は下流に逃げる!って行動を起こす気がしました。カワウの若鳥1羽来た程度の食害で激減するとは思えないので…

  カワウが来る→魚は下流に逃げる→支流から魚が減る。

  冬に支流が減ると…
春に雑魚が遡上する→下った雑魚がすべて同じ支流に戻ってくるわけではないので支流に魚が少ない→夏期の支流の環境収容力に満たない状態となる。

  逆に冬に支流に雑魚がたくさん越冬するパターン

支流で越冬する親魚が多い→産卵期で稚魚が増える→稚魚の成長とともに環境収容力を超える資源量となる→一部は本流に移動し、本流の資源量の増加に寄与する。

というパターンも考えられたり…

  妄想は膨らみますが、たぶん冬期を支流で越冬できる環境があることは雑魚の資源的には良い効果がある気がしてなりません。
  ということで、慌ててテグスを張り、12月2日に竹束を投入しました。   今年は去年コイを間引いた事もあり?この淵で越冬を試みるコイはゼロ!
雑魚も今年は安心して泳いでいるように見えます。

  この時期、この上流ではほとんど雑魚の姿が見られなくなります。
多分彼らは越冬場所を探し求めて移動してきた雑魚。
越冬難民。
深くて、穏やかで、カワウもコイもコクチバスもいない、障害物があって安心してボケーっと冬を過ごせる良い淵。そんな淵が川から消えつつあるのかもしれません。

  ということで竹束を使った雑魚の増やし方。
①以前は雑魚の群れが見られたが、環境の物理的な変化はほとんど雑魚が越冬していない淵を探す。
②竹束の投入とテグスを張るための許可を河川管理者から取得する。
③おおよそアユの産卵期が終わるまでに、竹束を沈め、テグスを張る。竹束を沈める場所は水深2m以上、反転流になっている流れの穏やかな場所。増水時でも流されにくく、魚も集まりやすいため。
④コイやコクチバスが集まってきた場合は適宜駆除を行う。
⑤5月中には竹束とテグスを撤去する。
という手順になるかと思います。

  所詮雑魚、されど雑魚。
支流レベルなら雑魚は増やせます!(多分)

  とはいえ、試してみたのも、成功したのもここだけなので来年は竹束を沈める場所を増やしたいと思っています。
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