マニュアル実行 2023.03.10

今年もカワウ除け?の竹束を沈めました!

去年の様子はこちら。 3年目を迎えるカワウ除けの竹束。 1年目は竹束を淵に沈めてコイ科の雑魚(ウグイやオイカワ、カワムツなど)がたくさん寄ってきて群れで越冬させることに成功しました。 2年目はやったことは同じですが、大型のコイが20尾弱が竹束周辺に大集合してしまいました。年が明ける前までは雑魚類も群れで定着してたんですが徐々に数を減らしてしまい越冬後半はほとんど見られなくなってしまいました。 そして三年目はコイを間引きすることにしました。 理由はコイの群れが動くたび雑魚の群れがそれを避けるように動いているように見えたから…なんとなくコイを減らしたら春まで雑魚の群れが残れるんじゃないかと…。 最初は特別採捕許可を取って刺網でやろうと思っていたのですが、サケの遡上時期を重なってしまうため混獲が避けられないため刺網はやめました。 数年前コクチバス駆除用に作製した超強力なヤスがあるので、時期外れのヤス突き変更。 少しでも温かいうちに取ろうという事で11月12日にコイの間引きを決行しました。 卒業生のユーチューバーのちゃんねる鰐さんに連絡したところ、鰐さんも参加することになりました。 その時鰐さんが撮影した動画がこちらです。 コイの間引き① 5匹で20.4kg!平均約4kg! 捕ってみると予想以上に巨大です。 胃内容物も確認したところ、雑魚も出てきました。 コイの良内容物 大型のコイは雑食性とは言え、小魚も食べてるんですね… コイの群れを避けてるように見えたのもうなずけました。 という事でコイの群れもなくなったので竹束を投入しました。 竹束を投入しました 11月18日に竹束を投入。 (河川管理者には河川の占用許可を取っています) その後、降雨のあと再びコイの群れができてしまったので2度目のコイ駆除を行いました。 2回目は鰐さんなしです。 コイ間引き2回目 すでに12月10日…水温は7度くらい。めちゃくちゃ寒いですが2回目の捕れ高は29.7kg! 捕れすぎです。 たかだか川幅10mくらいの武茂川の小さな淵に50kgのコイ! 13尾で50kgなので、去年はもっとたくさんコイがこの淵にいたわけですね。 1回目の調査で直接雑魚が食害にあっていた事がわかったのですが、その他にもたくさん川虫らしきものが出てきました。 となると、エサの奪い合いや竹束の奪い合いが当然起こるわけで、競合は避けられません。 川の石が昔より小さくなってコイの住みやすい(エサの取りやすい底質)環境が増えましたし、コイを捕る人も減りました。 コイが那珂川水系では増えすぎたのかもしれません。 さらに淵も河川改修により淵らしい淵も減りました。 越冬に適した環境が少なくなり、数少ない越冬場所をコイと奪い合う…というよりコイに奪われた雑魚。 さらに数少ない淵にカワウも寄ってくる。 コクチバスもたまにいる。 雑魚が減った理由がわかった気がします。 コイを間引いて竹束を沈めたら今年は結果的に大成功! 雑魚類が大群で越冬する淵になりました。 (鰐さんに連絡したところ、群れを撮影しに来てくれました。せっかくなので別の淵にも潜ってコイも捕りました) コイがいないので真冬で竹にタイトにつく雑魚の群れ。 竹束につく雑魚の群れ 水温が低いのでできるだけじっとしていたい。 でもコイがいたら避けなきゃいけないのでじっとしていられなかったに違いない。 今年は大成功です。 3月になると水温も上がって、淵の中を泳ぎまわるようになりました。ここまで来れば越冬成功だと思います。 なかなか大きな河川だとカワウ除けのテグスを張るのも大変ですが支流は作業しやすい。 竹束を沈めるのも楽です。 そもそも道路も近いのでカワウも寄ってきにくい。 そして何より雑魚が増えた実感がわきやすい! という事で、支流の淵に竹束を沈めて雑魚を集めてコイを間引いてカワウから守る!手間はかかりますがやってみると楽しいです。 (占用許可をとるのが個人的には一番面倒ですが…) 雑魚が減ったなぁを思っている川も全国にはたくさんあると思います。 是非チャレンジしてみてください。
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