長野県北部に位置する山ノ内町。
湯田中・渋温泉郷や長野オリンピックの会場にもなったスキー場があることで有名です。

そんな山ノ内町を流れる夜間瀬川は、北信漁業協同組合によりアユの放流が行われています。県内は天然アユがほとんど遡上しないため、北信漁協に長野水試が協力し、放流によるアユの良好な釣り場づくりを目指しています。

今回活動報告するのは、夜間瀬川のアユを毛バリで釣る体験教室です。北信漁協との共催で実現しました。

9月23、25日の2回にわたって開催した本イベント。毛バリ釣りの講師は北信漁協の荒井組合長他3名と水産試験場長の山本が務めました。

参加者は10名（各日5名）で、20代～80代と幅広い世代の方々に参加していただきました。

開会式。山本の「長野県にはアユ毛バリ釣りの文化が伝承されていない」、「なぜ夜間瀬川で毛バリ釣りなのか」という説明を交えたあいさつに続き、荒井組合長（写真中央）から漁協が抱える問題や新規組合員募集のお知らせなどお話しいただきました。

初日は快晴。写真奥の志賀高原までよく見通せました。
講師が参加者に毛バリの付け方をレクチャーしています。
このようにマンツーマンで指導を行いました。

講師と参加者の年齢を合計すると171歳！バイタリティにあふれています。

こちらの講師は、ご自分も一緒になって感触を確かめながらレクチャー。
講師が釣れるポイントまで参加者を誘導すると、参加者も面白いように釣り上げていました。

初日の最多釣果はこちらの女性でした。なんと、11尾！
この方は釣りをはじめて2年ほどだとか。アユ釣りは全くの未経験。それでも釣れるってすごい！

みなさん、ほとんどアユ釣り経験がないのに、2日間とも全員が釣り上げることができました。お見事！

2時間半ほど釣りを体験していただいたあとは、丸山から夜間瀬川のアユと北信漁協との関わりや釣りのルールなどを解説する「座学」を行いました。

解説する当人は初めての経験で、とても緊張しました。

参加者のほとんどが近隣市町村からの参加でしたが、多くが夜間瀬川でアユが釣れるということをご存じありませんでした。
この座学を機に、北信漁協の努力によりアユ釣り場がつくられていることを知っていただけたと思います。

体験後のアンケートでは、参加者全員が「またアユ釣りをしてみたい」と回答されていました。
こういったイベントが参加者のアユ釣りを始めるきっかけになってくれたらうれしいです。

高額なアユ竿がなくても5m程度の延べ竿と市販の仕掛けがあれば楽しめるアユの毛バリ釣り。
今年のアユシーズンも残りわずかとなりましたが、みなさんもぜひ夜間瀬川に足を運んで楽しんでいってください。